枕の高さ、実は日によって変えている。低くする日もあれば、折り曲げて厚みを出す日もある。それでずっと寝違えることなくフィットしているんだけど、この話をすると大体驚かれる。「枕を毎日調整する」という発想自体が、あまり一般的じゃないんだと思う。
前の記事で少し触れた話だけど、今回はその理由と実際の使い方を詳しく書く。
「枕に正解がない」と気づいたきっかけ
そもそもの話、世の中にはオーダーメイド枕というサービスが存在する。専門の計測士が対面で首のカーブや寝姿勢を測って、その人専用の高さを決めるというものだ。この存在自体が、実は答えを教えてくれていると思っている。「万人に合う正解の高さ」というものがもしあるなら、対面で1人ずつ計測するビジネスはそもそも成立しない。人によって合う高さが違うからこそ、そういうサービスが成り立っているわけだ。
ここまでは、まあ誰でも納得できる話だと思う。僕がクリティカルシンキングの末にたどり着いたのは、その先だった。「人によって違う」が本当なら、「同じ人でも日によって違う」があってもおかしくないんじゃないか、ということだ。
低い日、高い日、折り曲げる日
実践しているのは単純で、ウレタン系の枕を1つ、日によって高さを変えて使っているだけだ。首や肩がこわばっている日は低めにする。逆に高さが欲しい日は、枕を折り曲げて厚みを出して使う。ウレタン素材だから、多少乱暴に折り曲げても形が保ちやすいのもちょうどよかった。
この使い方に変えてから、寝違えることがほとんどなくなった。1つの枕を固定の高さで使っていた頃よりも、体にフィットしている感覚がある。
頸椎のカーブという話
枕の役割としてよく説明されるのが、横になったときの首のカーブ(頸椎アライメント)を保つことだ。頭は4〜6kgくらいの重さがあるらしく、それを支える首が、寝ている間くらいは力を抜いて休めるように高さを合わせる、という理屈らしい。このカーブの深さには個人差があり、体格のいい人ほど高さが必要で、痩せ型の人は低めが合いやすいという説明も見たことがある。高すぎても低すぎても首や肩に余計な負担がかかり、朝のこわばりにつながるというのも、感覚として理解できる。ただ、このカーブ自体、寝相や疲労、筋肉のこわばり方によって、日によって微妙に違う気がしている。だから固定の1点を探すより、日々の状態に合わせて動かす方が、僕には合っていたんだと思う。
オーダーメイド枕という発想への敬意
誤解してほしくないんだけど、オーダーメイド枕のような専門サービスを否定したいわけじゃない。対面でしっかり計測して、専門知識をもとに1人に対して1つの正解を出すというアプローチは、それはそれで理にかなっていると思う。むしろ、それだけ丁寧に計測しないと「正解」が定まらないくらい、人によって(そして日によっても)違うということの裏返しなんじゃないか、というのが僕の受け止め方だ。
僕の場合は専門的な計測を受けたわけではなく、自分の感覚で日々高さを変えるという運用で、ここまでうまくいっている、というだけの話。これが誰にでも合う方法だとは思っていない。
副作用は、ホテルの枕で首をやられること
この使い方に慣れすぎたせいで、逆に困ることも出てきた。出張やホテル暮らしで固定の高さの枕しか選べないとき、高確率で首筋をやられる。自分の枕を持ち歩くわけにもいかないので、これは今のところ諦めて受け入れている部分だ。
枕に「これが正解」という1つの高さを求めるより、その日の首や肩の状態に合わせて動かす、という発想があってもいいと思う。オーダーメイドで1つの正解を決める方法もあれば、僕みたいに日替わりで調整する方法もある。どちらが正しいという話じゃなくて、それくらい枕の「合う」には個人差があるし、日によっても変わる、ということが伝わればいいと思っている。